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No.16 隙間からの放射線の漏えい

放射線が漏えいしやすいのはどのような箇所ですか?

記事作成日:2011/01/05 最終更新日: 2023/11/09

国立保健医療科学院の研修で紹介のあった事例です

ドアの隙間

ドアの隙間が大きいと放射線の漏えいは大きくなります。

重ね代

ある施設で、撮影室内を改築して更衣室を設けた際に、壁面に張られた鉛ボード
(鉛が内側)とドア(厚さ3cm)に張られた鉛(鉛が外側)であることから、重ね代が生じ、放射線漏えいが大きくなった例があります。

間仕切り

軽量鉄骨(LGS: Light gauge steel)に鉛と合板や石膏ボードなどの貼り合わせ材を用いた工法が多く用いられていますが、鉛同士の接合部の重ねや除き窓枠などの鉛との重ね合わせが不十分であり、つなぎ目にテープ鉛を付け忘れていると放射線漏えいが大きくなった例があります。
また下地であるLGSにスクリューネイルなどで固定する際に、位置を誤りやり直した場合には、そのまま留め置くか欠損部を同厚の鉛板で補修しないと放射線漏えいが大きくなることがあります。
扉付近では開閉の衝撃で鉛板が劣化し、割れ目などが生じて漏えい線量が増えることがありますが、定期的な漏えい線量測定で確認することが出来ます。

隙間からの漏えいの評価

滞在係数なども考慮し、実効線量で評価し線量限度を超えることがないようにする必要があります。
単に放射線漏えいが確認されただけでは改修の対象とはなりません。
総合的な観点からは判断する必要があります。

一次ビームの幾何学的条件の変更

コンクリートの壁の中に鉄で複合遮蔽を行っており、鉄の幅がほぼビームの大きさに等しく、治療用加速器が更新された際に壁への入射部位が変わったために複合遮蔽の外側の線量が増加している例がありました。
この事例では、装置の更新時に放射線定期測定として記録されている線量が増加していました。

下層への放射線の漏えい

グランドラインから高めに床が設定されたリニアック室で、壁の床下方向への複合遮へい用鉄板の深さが十分にないために、斜め下方の放射線漏えいが大きかった事例がありました。
地下のスペースに人が滞在する場合には注意が必要です。

コンクリートの打設不良

操作室から放射線診療室に入る扉枠とのぞき窓の枠が接近していて、しかも、その間にスイッチがある場合に、粗骨材が引っかかってセメントモルタルが回り込まず、そのためにジャンカになっていた例があります。

隙間からの放射線の漏れの可視化

扉の隙間からの放射線の漏れ

発見方法

NCRP

NCRP 147

A radionuclide source may also be used, however, regulatory or licensing issues related to this specific use for these sources may have to be addressed. If a radionuclide is to be used, a low-energy gamma-ray source such as 99mTc is desirable. If the facility has a nuclear medicine department, the surveyor may be able to obtain a sample of 99mTc to test the shielding. If not, a radioactive materials license that specifically permits the transport of the radionuclide to the facility and its subsequent disposal may be required.