X線診療室には観察窓を設ける必要がありますか?
この観察窓は小さくてもよいですか?
法令上必要でありその規格等が決まっているのでしょうか?
法令上、X線診療室に窓を設けなくてはならないという規定はありません。
このため、観察窓に関する基準もありません。
業界では自主的な基準を設けています。
一般論としては、エックス線診療の安全を確保するために患者を観察できる設備が必要だと考えられます。
観察窓がなくても十分な監視設備があり安全が担保されていれば費用負担を命ずる根拠は乏しいと考えられます。
監視モニタがある放射線治療病室で始業時点検時の前に清掃員が入り込み、閉じこめられ危うく照射しそうになった事例があります。
X線診療室内の患者転落例で観察窓の機能性の不備も争点になった紛争例があります。
わが国では歯科診療所で観察窓がなくドアフォンを流用したモニタが使用されている例があるようです。
ただし、エックス線装置メーカーは、このような使用法は推奨できないとしています。
過去には患者モニタリングシステム内臓パノラマレントゲン装置が販売されていた事実があります。
ただし、このモニタリングシステムは、撮影時に患者頭部の位置付けが変わっていないかを患者前面のモニタカメラにより患者の顔面を撮影し、コントロールボックスのモニタテレビにて確認するためのものであり、患者が動いて位置付けが変わっていたらインターホンにより適切なアドバイスをして元の位置付けに誘導し、確認してから撮影することが想定されていました。
このように同装置のモニタリングシステムは患者全身を観察することはできないために、患者の全身を観察するのは、操作室の窓から行うこととされていたようです。
韓国FDAの『診断用放射線発生装置の安全管理に関する規則改正に伴う放射線安全管理便覧』Q&A では、以下のように記述されています。
撮影室から離れている院長室には制御装置を設置し、撮影室内には制御室の患者を見るための窓の代わりにCCTVを設置する場合、院長室内でのX-線リモート撮影は可能ですか?
一般の職員にマイクで指示をして患者の姿勢を正しくさせたり診断用放射線発生装置を操作するなどの院長室からのリモート撮影は検査に影響を及ぼし得る要因であると判断され、その行為自体が医療行為の範疇に属するため医師や放射線技師以外の一般人がしてはならない行為であり、またこのような行為は「診断用放射線発生装置の安全管理に関する規則」別表2放射線防御施設検査基準にて「制御所は撮影室と一部開放された防御壁で区分した状態で診断用放射線発生装置を制御する制御装置が設置された場所でなければならず、制御室は撮影室と区画して診断用放射線発生装置を制御する制御装置が設置した場所で、患者の動きを見ることができる窓が設置されていなければならない」という規定に違反します。
・わが国は、照射する行為は、エックス線装置では操作と称され、ポジショニングそのものに業務独占がかかっているのではないと考えられています。
・操作する場所は、原則として、室としてエックス線診療室と区画することとあるのは、必ずしもエックス線診療室と隣接させなければならないことを意味するのではないとも考えられますが、これまでその法令適用が課題として認識されたことはないようです。
・操作する場所から患者が観察できるように窓を設ける規定はわが国にはありません。
Q31. 観察窓が無くて、監視カメラだけでいいの?
(2009.7.31に改訂版が示されています)
SC-7108「X線防護工事の標準化マニュアル(pdf file, 764kB)」にて討議が開始されています。
第59 回全国診療放射線技師教育施設協議会での議論後の動き例
日本画像医療システム工業会
兵庫県医療安全相談センター相談事例集