陽電子断層撮影診療用放射性同位元素使用室では、陽電子断層撮影画像を得ることを目的とせず、ＣＴ撮影画像のみを得るために、陽電子ーＣＴ複合装置によるX線撮影（ＣＴ単独撮影）を行うことができます。
ただし、この場合には、陽電子断層撮影診療に関する安全管理の責任者である医師又は歯科医師がＣＴ単独撮影を含む陽電子断層撮影診療用放射性同位元素使用室における安全管理の責任者となり、また、陽電子断層撮影診療に関する安全管理に専ら従事する診療放射線技師により、ＣＴ単独撮影を受ける患者等が陽電子断層撮影診療用放射性同位元素による不必要な被ばくを受けることのないよう、適切な放射線防護の体制を確立することが必要です。

なお、これらの場合においては、陽電子断層撮影診療用放射性同位元素使用室の構造設備の基準を満たすのみならず、エックス線診療室の構造設備の基準を満たすことが必要であり、当該陽電子断層撮影診療用放射性同位元素使用室の室内に陽電子ーＣＴ複合装置を操作する場所を設けないこととしなければなりません。

関連FAQ

「場所」と「装置」の対比？

通知0801001号では、「陽電子RIの使用の場所等の制限」において、陽電子RI使用においてX線装置及びMRI装置の使用を認めるとしています。
これはRIの使用の場所としてPET-CT装置やPET-MRI装置を指定していることになりませんか？

ここの記述は、規則第30条の14でのX線装置の使用場所の例外規定に関することだと考えられます。
西澤邦秀．PET-CT及びPET-MRI装置の法的分類に関する規則と通知間での相違について

CT-PET

３回「医療放射線管理に関する検討会　議事次第
資料３：新しい医療技術への対応：ＣＴ−ＰＥＴの同時撮影による重ね合わせについて

懸念表明例

第２回医療放射線管理に関する検討会議事次第
中村(仁)委員

　大阪大学の中村です。核医学同位元素使用室の中で、CTを単独で使用しよういう考え方はやはりおかしいと思うのです。つまりRI使用室というのは、RIがあってそこに入る人は被ばくしてもある程度仕方ないということで、靴を履き替えて、きっちり名前を書いて、何時から何時までそこにいたというふうにして、今やっているわけです。これに対してCTはそういう規制の枠を外さないことですけれども、つまりもしそこでCTが撮れるということは、これ核医学診療室の規制を一切なくすのと同じなんです。むしろCTで被ばくを受けて、さらに受けなくてもいい余分な被ばくを受けることになるわけですから、そこでCTを撮る患者さんにとっては非常におかしなことになる。