問題
原子力発電所事故後の体表面スクリーニング
以下の文章は正しいですか?
『原子力発電所事故後の初期の対応して実施された端窓型のGM計数管を用いた住民のスクリーニング検査で想定されていた基準が、計画被ばく状況での管理区域設定基準のうち放射性同位体による表面汚染密度に関する基準(α線核種ではない場合40 Bq/cm2で、検出器のサイズが20 cm2のもので13 kcpm(一分間の計数率)に相当することがある)であったのは、偶然の一致に過ぎない。』
参考資料等
原子力災害対策指針
原子力災害対策指針(平成24年10月31日制定)(令和元年7月3日一部改正)
初期の高BGの影響を考慮している例
事故後1月以内の場合には、4万cpmを超える場合には、緊急時の措置として、不注意な経口摂取、皮膚汚染からの外部被ばくを防止するため、除染を講じることとされています。
13,000cpmを超える場合に除染が求められるのは、事故後1月が経過した後です。
IAEA
IAEA Safety Standards Series No. GSG-2 (General Safety Guide). Criteria for Use in Preparedness and Response for a Nuclear or Radiological Emergency
マニュアル
原子力災害時における避難退域時検査及び簡易除染マニュアル(平成27年3月31日作成)
平成25年2月の原子力災害対策指針改定における防護措置の実施の判断基準(OIL:運用上の介入レベル)の設定の考え方
安定ヨウ素剤の服用
原子力規制委員会:安定ヨウ素剤の配布・服用に関する解説書
日本医師会:原子力災害における安定ヨウ素剤服用ガイドライン (平成26年3月)(PDF, 666kB)
スクリーニングレベル
初期被ばく医療の放射線測定におけるスクリーニングレベル
検証
東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会 中間報告書(2011.12.26)
GM 管式サーベイメータの計数値と OIL4 の 初期設定値との対応関係
内閣府.政府事故調査委員会ヒアリング記録
立崎 英夫.OFC医療班における初期の活動、除染基準引上げに係る助言について
立崎 英夫.スクリーニングレベルについて等
細井 義夫.福島県のスクリーニングレベル引上げについて
奥 博貴.安全委員会における初期の助言について、緊急時の作業員の線量限度の500mSvへの引上げの検討について、(調書に記載なし)
日本医師会
ワーキングペーパー No. 275 2013-03-04 王子野 麻代.緊急被ばく医療に関する検証 — 福島第一原発事故の教訓を踏まえた今後の体制・対応のあり方 —
線量再構築
ヒト曝露解析 (平成 23~25 年度) - 国立環境研究所
自治体の対応例
いわき市
安定ヨウ素剤の配布(更新・回収)について
日本診療放射線技師会の取り組み
東日本大震災に関する情報
空気中の放射性物質の降下速度
実測例
Estimation of dry deposition velocities of radio nuclides released by the accident at the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant
空気中の放射性ヨウ素の性状
大気中放射性物質のモニタリングに関する技術参考資料
チェルノブイル事故に起因する放射性ヨウ素の性状
SPEEDI
東海村
平成28年度地域社会と原子力に関する社会科学研究支援事業 最終報告書
村では,「原子力サイエンスと地域社会が調和した国際的でオープンなまち」を推進することを目的に,”社会科学の拠点づくりとオープンな議論の場づくりの推進”に取り組んでいます。平成26年度から,本村における課題やまちづくりに関する社会科学的調査・研究を行う若手研究者を支援する取組みを新たに始めました。
このたび,平成28年度の調査・研究について,最終報告書が提出されましたのでご報告いたします。
ぜひ一度報告書を読んでみてください。
■研究名「SPEEDI」とは何か,それは原子力防災にどのように活かせるのか?(寿楽浩太,菅原慎悦)
林 祥介.大気中の汚染物質の移流拡散 地球流体力学の立場から
報道例
テーマ福島第一原子力発電所事故から7年
高橋真理子.社会科学者が明らかにしたSPEEDIの教訓 放射能影響予測システムは「使えるか」「使えないか」ではなく「どう使うか」
福島県
SPEEDI電子メールデータ削除問題
高バックグラウンドの影響をどう取り除くか?
バックグラウンドの影響の考慮方法(事例)
出版物
佐藤康雄「放射能拡散予測システム SPEEDI ―なぜ活かされなかったか」科学と人間シリーズ3 東洋書店,2013年3月
SPEEDIのオペレーション現場.IT時代の震災と核被害
解説例
鈴木 靖氏による図書紹介
佐藤康雄.放射能影響予測システム SPEEDI とは?
58ページに示されている懸念は、内部被曝評価時には取り込んだ核種のβ線放出も含む核データを利用していますので、考慮されていると考えられます。
佐藤 康雄 (2013) 放射能拡散予測システム SPEEDI なぜ活かされなかったか
文部科学省
東日本大震災からの復旧・復興に関する文部科学省の取組についての検証結果のまとめ(第二次報告書)について
1.SPEEDIの計算結果の活用・公表について
解説例
福島原発事故対応で文部科学省が“自己検証”
放射性物質拡散予測はすぐ公表すべきだった(中川正春 氏 / 文部科学相)
日本気象学会
原子力関連施設の事故発生時の放射性物質拡散への対策に関する提言
原子力関連施設の事故に伴う放射性物質の大気拡散監視・予測技術の強化に関する提言
大気拡散計算結果の提示例
国立環境研究所
東日本大震災 関連ページ
基準値の根拠
山田 克典 藤井 克年 神田 浩志 東 大輔 小林 稔明 中川 雅博 深見 智代 吉田 圭佑 上野 有美 中嶌 純也 清水 勇 吉澤 道夫.東京電力(株)福島第一原子力発電所事故に関する 放射線管理の基準の根拠及び課題について Survey of Radiation Protection Creiteria Following the Accident at the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant
テキスト
放射線MOOK B02 主任者のスキルとしての緊急時モニタリング
現状
福島県
被ばくスクリーニング検査
スクリーニング従事者
長谷部 裕雄.福島スクリーニングに参加して
松田 尚樹.放射線の測定値と基準値は我々に何を語ってくれたか?
医療機関の備え
東京都診療放射線技師会
「サーベイメータ保有状況」に関するアンケート集計結果
関連記事
体表面のサーベイメータによる測定での除染の基準はどうやって決まっているのですか?
原子力規制庁
第1回緊急時の甲状腺被ばく線量モニタリングに関する検討チーム
当時の対応振り返り
放射線事故医療研究会
第15回放射線事故医療研究会
報道例
小崎丈太郎.足りなかった複合災害への準備 被曝事故医療の専門家が埼玉県で反省の集い(2011/09/09)
抄録集
緊急被ばく医療体制
QST
緊急被ばく医療ネットワーク会議
医療関係機関の皆様へ緊急被ばく医療ネットワーク会議からのお願い ~福島原子力発電所事故関連患者対応に関して~
手引き
被ばく医療診療の手引き
現場の医療者に被ばく医療にとって必要な基本的方針、知識、手法の要点をコンパクトに伝えています。
原子力規制庁
原子力災害時における医療体制
変遷
松成 裕子、今村 圭子、吉永 健嗣.日本における原子力災害医療体制の変遷に関する文献調査
明石 真言, 蜂谷 みさを, 富永 隆子, 立崎 英夫, 鈴木 敏和, 山田 裕司, 我が国の最先端原子力研究開発No.29放射線医学総合研究所(最終回) 社会基盤としての緊急被ばく医療, 日本原子力学会誌ATOMOΣ, 2011, 53 巻, 5 号, p. 336-343
放射線事故医療研究会
1997年8月29日 放射線事故医療研究会 設立
JCO事故対応
鈴木 元、明石真言、田野崎 栄、平間敏靖、中川憲一、黒岩教和、辻井博彦(放射線医学総合研究 放射線障害医療部).K-1 放射線専門病院としての放医研の対応.茨城県東海村臨界事故災害.第5回日本集団災害医学会 緊急報告
東海村ウラン加工工場臨界事故に関する放医研報告書
栁沼 充彦.東海村JCOウラン加工工場臨界事故を振り返る ― 周辺住民の健康管理の在り方を中心に ―
佐田 務, 澤田 隆, JCO事故の全容を再検証, 日本原子力学会誌ATOMOΣ, 2010, 52 巻, 6 号, p. 341-345
自治労脱原発ネットワークアドバイザー 末田 一秀.JCO臨界事故の教訓と課題
日本原子力学会ヒューマンマシンシステム研究部会 JCO事故調査特別作業会 主査 古田一雄.JCO臨界事故に関する見解
JCO臨界事故の概要
住田 健二, ウラン燃料加工施設における臨界事故, 日本原子力学会誌, 2000, 42 巻, 8 号, p. 691-748
田辺 朋行.JCO臨界事故を契機とする原子炉等規制法改正の評価と課題
松浦 祥次郎. アクシデントマネジメント、リスク情報の活用等
堀場 浩信, 森泉 純, 飯田 孝夫, JCO臨界事故から学ぶ原子力災害時情報伝達のあり方に関する一考察, 保健物理, 2002, 37 巻, 1 号, p. 46-49
稲葉 次郎, 藤高 和信, 中村 典, 村上 博幸, 吉田 真, 野口 宏, 津田 修一, 吉澤 道夫, 山西 弘城, 藤波 直人, 鈴木 征四郎, 石森 有, 江田 和由, 赤羽 恵一, 多氣 昌生, 池畑 政輝, 小穴 孝夫, 金子 正人, 辻本 忠, 大西 輝明, 占部 逸正, 天野 光, 茅野 政道, 福田 俊, 飯田 孝夫, プログラム概要, 保健物理, 2000, 35 巻, 3 号, p. 273-318
緊急被曝医療とその対策:JCO核燃料加工施設臨界事故を経験して
原子力安全委員会
原子力安全委員会, 原子力安全委員会ウラン加工工場臨界事故調査委員会報告の概要, 日本原子力学会誌, 2000, 42 巻, 5 号, p. 374-384
原子力安全委員会ウラン加工工場臨界事故調査委員会.ウラン加工工場臨界事故調査委員会報告(平成11年12月24日)
批判的な吟味
遠田 雄志、高橋 量一.ウラン加工工場臨界事故調査委員会報告書 : その組織認識論的考察
日本保健物理学会
日本保健物理学会, 東海村臨界事故に対する日本保健物理学会の提言, 保健物理, 2000, 35 巻, 2 号, p. 159-176
日本保健物理学会シンポジウム「東海村臨界事故についての教訓と提言」印象記
瀬谷 夏美, 若手研究会セミナー「JCO臨界事故の教訓を風化させないために」に参加して, 保健物理, 2010, 45 巻, 1 号, p. 23-26
質問主意書
第150回国会 56 核燃料加工工場臨界事故に関する質問主意書
第162回国会(常会)JCOにおけるウラン溶液製造の許可に関する質問主意書
JAEA
本基準は、本来、放射性ヨウ素の内部被ばくを防止するための除染を行う目安を定める目的で設定されたスクリーニングレベルである。しかし、汚染なしを証明するためのレベルや警戒区域外からの物品搬出等にも適用される等、その目的と適用範囲・基準値の変更等が繰返し実施され、その意味合いが曖昧のまま使用された感がある。また、基準値の根拠が発表されているものの、その根拠から基準値を算出する計算式等の詳細が発表されていない。このため、基準値の信頼性に疑問が残っている。今後は、根拠を明確にして基準を設定することが必要である。
診療放射線技師の方々の貢献と医療分野の反省
清 哲朗, 福島第1原子力発電所の事故と今後の被ばく医療のありかたについて, 保健物理, 2011, 46 巻, 4 号, p. 278-279, 公開日 2012/08/22, Online ISSN 1884-7560, Print ISSN 0367-6110
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