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No. 255 サイクロトロンのオイルの放射化

放射化したサイクロトロンのオイルの管理はどうすれば良いでしょうか?

記事作成日:2016/12/07 最終更新日: 2023/02/02

レベルに応じた管理が求められるのではないでしょうか

従来の前提

運用期間中は保管し、施設廃止時にアイソトープ協会に全て引き取っていただくことが前提になっていたのではないか。ただし、施設の申請書などでは明示されていなかったのではないか。

対応例

定期点検時にサイクロトロン真空ポンプのオイル交換を行っていますが、念のため回収したオイルを密閉保管しサイクロトロン室内に保管しています。
通常ロータリーポンプはサイクロトロン本体近くにあるためロータリーポンプのオイルに放射化物が排出されることがありうると考えているからです。

交換頻度

定期点検毎(1回/半年)
・一回当たりの交換量
真空排気系ロータリーポンプ:2L
合成装置用ロータリーポンプ:500 mL
エア供給用エアコンプレッサ:1L
廃ガス貯留装置コンプレッサ:500 mL
合計約4L

サイクロトロンの拡散ポンプ

サイクロトロンでは、拡散ポンプによりサイクロトロンの真空箱を真空に保たれるので、真空箱内の遊離性の放射化物を吸入することが考えられる。

サイクロトロンのロータリポンプから放射化物が室内に排出されるという学会発表例

大屋 信義、入江 聖義、桜木 允雄、深野 祐一、梅津 芳幸.サイクロトロン室内の放射性核種の表面密度(第41回総会会員研究発表).Japanese Journal of Radiological Technology, Vol.41, No.5(19850801) p. 901

表面での汚染の程度
Re-183: 10Bq/cm2, Re-184: 1Bq/cm2
汚染面積を25m2とすると、
汚染量は、Re-183: 3MBq, Re-184: 0.3MBq
程度であるようです(Re-184の下限数量は1MBq)。

ある対応

圧縮機は原燃及び原子力等の対応の場合、放射線管理区域内は原則納入不可としており、イレギュラーで納入されたケースは工具を持ち出さない。

2A3-1 鈴木 智和.サイクロトロン本体室内における消耗品の放射化について
川畑 義矢.放射線使用施設の廃止に向けた放射性廃棄物の低減化と除染作業

加速器施設でのスメアでの確認例

P31 加速器施設の廃止措置(Ⅱ) トリチウム汚染測定と除染

S-35

石油の組成を仮定して過大に計算(熱中性子の捕獲反応を想定)すると運転直後でS-35は80Bq/g程度になりました。皆様の施設での濃度はどの程度でしょうか?

熱中性子捕獲を仮定した試算例

石油の元素組成

元素 組成割合[g/g]
水素 0.83
炭素 0.13
窒素 0.004
酸素 0.004
硫黄 0.05

生成核種と濃度

生成標的核種 標的生成核種 密度[g/g] 4l中の原子の数 断面積(mb) 放射能濃度(Bq/g) 半減期
H-1 H-2 0.13 3.1E+26 332
H-2 H-3 0.0015 3.6E+24 0.55 1.3E-03 12.33[y]
C-12 C-13 0.82 2.0E+27 3.53
C-13 C-14 0.0089 2.1E+25 1.37 4.1E-05

5730[y]
N-14 N-15 0.0040 9.6E+24 75
N-15 N-16 0.000015 3.5E+22 0.024 2.0E-05 7.13[s]
O-16 O-17 0.0040 9.6E+24 0.19
O-17 O-18 0.0000015 3.6E+21 0.538
O-18 O-19 0.0000082 2.0E+22 0.16 7.3E-05

26.96[s]
S-32 S-33 0.047 1.1E+26 530
S-33 S-34 0.00038 9.1E+23 350
S-34 S-35 0.002145 5.1E+24 227 2.1E+01

87.51[d]
S-36 S-37 0.00001 2.4E+22 0.15

Cl-35(n,p)S-35反応

塩素35からの生成の場合の断面積

サイクロトロンの修理時の高線量の記録例

放射線発生装置による被ばくについて
放射性同位元素の使用施設等に係る国際原子力事象評価尺度(INES)評価ワーキンググループ(第2回) 議事録