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No.32 診療用粒子線照射装置のしゃへい計算

診療用粒子線照射装置使用室のしゃへい計算による評
価結果の妥当性はどのように検証するのがよいですか(バルクしゃへいの計算、迷路の計算、ダクトストリーミングの計算、スカイシャインの計算等)。

記事作成日:2011/01/12 最終更新日: 2022/08/30

既存のテキスト

『放射線物理と加速器安全の工学』などのテキストに基本的な考え方が記述されています。このテキストに従いステップを追って確認することができます。
このテキストが理解できない場合には、専門機関への審査の委託が考えられるのではないでしょうか。

基本的な考え方

体に入射した陽子は体内でエネルギーを失うために、外部被曝の評価対象は主に体内で生成される中性子など二次粒子となります。
この二次粒子をどう評価しているのかが、重要なチェックポイントになります。
これらの二次粒子の「バルクしゃへいの計算、迷路の計算、ダクトストリーミング
の計算、スカイシャインの計算等」が、どのような考え方でなされているかを確認するのが次のポイントになります(本質的には中性子遮へいの議論になる)。

医療用サイクロトロンとの違い

同じく陽子を加速しますが、陽子線治療装置では、空気中を陽子が飛行するために、そこでの核反応により生成される放射性核種による内部被曝と外部被曝の考慮が必要になります。

適切な安全評価を

過大な安全評価法は診療に過剰な制限を引き起こしかねないので、安全評価上必要な考慮を網羅しつつ、合理的に評価することも重要です。

スカイシャイン

関口 晃, 放射線発生施設におけるスカイシャイン問題, 日本原子力学会誌, 1978, 20 巻, 6 号, p. 391-399

教育資料

水での陽子線のp,n反応のシミュレーション例

調整用ターゲットでの運転時の測定は漏えい中性子線量を過小評価する
水への陽子線の照射