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No.78 診療用放射線照射装置等の放射線量の測定

医療法施行規則第30条の21にエックス線装置等の測定として,診療用放射線照射装置についても出力測定を6カ月に一度測定することが規定されていますが,測定値は半減期に従った減衰となるだけで,その不確かさも納入時に測定したものと変わりありません。
何故、測定が必要ですか?

記事作成日:2011/01/20 最終更新日: 2024/08/01

定期的な出力測定が必要な理由

診療用放射線照射装置により与えられる線量は、使用する放射性同位体の放射能の大きさだけでは決定されません。
装置そのものの不変性を確認するために、定期的な出力測定が必要と考えられています。

医療法施行規則

エックス線装置等の測定(第30条の21)

治療用の装置については、その精度を確保する必要があるため、診療用エックス線装置、診療用高エネルギー放射線発生装置および診療用放射線照射装置の測定については、従来通り、その放射線量を6月を越えない期間ごとに1回以上放射線測定器で測定し、その結果を5年間保存すること。

省令上、定期的な出力測定が必要な医療機器

省令上は,定期的な出力測定が必要なものは,治療用に限られるため,下限数量値の1000倍を超えるRIを装備する血液照射装置,校正用線源,骨密度測定装置は除かれると考えられます。

省令上、定期的な出力測定が必要な医療機器

診療用放射線照射装置の種類別に測定方法を示します。

診療用放射線照射装置を固定して取り扱うもの

該当する装置

遠隔操作式後装填法RALS(Remote After loading System)
コバルト60遠隔治療装置(テレコバルト)
γ‐ナイフ

RALS

RALS
192Ir 370GBq
Ir-192
60Co 74GBq

コバルト60遠隔治療装置(テレコバルト)

Co-60
60Co 数10-111TBq

γ‐ナイフ

γ‐ナイフ
γ‐ナイフ
γ‐ナイフ:60Co 1.11TBqが201個用いられています。

これらの装置は,装備されたRIの線源強度の減衰が治療計画装置(RTPS)と合致していることや,シャッター等の開閉時間,コリメータからの散乱等の照射出力に関する装置全体の性能が受入れ時から担保されていることを確認する必要があります。

線源のみを取り扱うもの

192Ir,90Sr等のシード,ピン,ワイヤ等の密封線源を一時的に治療部位へ挿入して治療を行うための照射器です。受入れ時の放射能量を測定し検定時の放射能であることを確認し,6月間に一度,経時的な放射能の減衰がRI固有の半減期に従っていることを確かめます。これは,密封破壊の有無や模擬線源の混入等の防止となります。

患者に挿入する放射性シードの放射能の誤り例

西村 哲夫.米国における小線源治療の事故報告システム;原子力規制委員会(NRC)
の事故報告システムから今後の我が国の事故報告のあり方を考える.医療放射線防
護NEWSLETTER.(40),70-73,2000
放射性シード
一時挿入用線源 137Cs
一時挿入用線源
眼科用アプリケータ線源90Sr 185MBq

添付文書

非中心循環系アフターローディング式ブラキセラピー装置

FAQ

エックス線装置等の測定(第30条の21)における診療用エックス線装置の扱い

Q.廃止された医薬発188号通知では、「治療用の装置については、その精度を確保する必要があるため、診療用エックス線装置、診療用高エネルギー放射線発生装置・・・」と記載されていました。改正された取扱通知(医政発0315第4号)では、この箇所が、「放射線治療の用に供する装置については、人体に対する影響の大きいことから特にその精度を確保する必要があるため、治療用エックス線装置、診療用高エネルギー放射線発生装置・・」と、診療用エックス線装置(治療計画CTや透視)が削られています。立入検査で、治療計画に用いるCTやシミュレータの測定記録を確認する根拠が無くなったのではないでしょうか?
A.この変更は1MeV未満でのX線装置で治療に用いるものがなくなったためです。

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