10MeVを超えるX線を用い、利用線錐内の多重層遮へい材料の鉄40cm以上で、かつコンクリート75cm以下の場合、中性子の遮へいを考慮する必要がありますか?
鉄を含む多重遮へいでは、光中性子(=光核反応により生成された中性子)の影響を考慮することが求められます。
何故なら、鉄は中性子の遮へい能力が劣るからです。
さらには、鉄での光中性子の生成も考慮することが必要である場合もあると考えられています。
何故なら、鉄では光中性子が生成されやすいからです。
このため、この課題のように鉄に頼った遮へい構造の場合には、光中性子の考慮が求められます。
遮へい計算で達成すべき線量限度は、それを守ることが必要です。
線量限度を担保した上で、さらに、低減させるかどうかはALARAの原則で考えることになります。