No.139 純β線核種投与後の患者周囲の線量測定
学会のSr-89とY-90のマニュアルでは、退出時の記録に「線量率・計数率」の欄があります。この線量が大きければ退出できないのですか？
記事作成日：2011/02/25 最終更新日: 2018/03/23
通知で与えられている基準
退出基準は、
・投与量（あるいは体内残存量）
・線量率測定値
・患者毎の積算線量計算値
で与えられています。
純β線核種の扱い
ただし、Sr-89とY-90は純β線核種であるために線量率での基準は与えられていません。
Sr-89とY-90の投与量と退出基準
Sr-89とY-90の投与量は、最大投与量を超えることがないので、投与を受けた患者は、そのまま管理区域から退出できます。
Sr-89とY-90の投与時の「退出時に測定した線量率」と退出基準の関係
学会のマニュアルに記載されている「退出時に測定した線量率」の記録は退出の妥当性の判断に用いるものではありません。
介護者等への被ばく防止は、患者への投与量と患者家族への注意事項の説明で担保されています。
学会のマニュアルで示されている、「線量率・計数率」の欄は、それらを確認することを意図しています。