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No. 355 排気に由来した線量評価

排気中の濃度が、限度に近づきそうなので土日も排気設備を稼動させ、見かけ上、平均濃度を低下させることは対策として有効ですか?

記事作成日:2017/12/27 最終更新日: 2023/12/19

平均濃度が濃度限度に近づいたために、排気量を増やしても、排気に由来してこれまでに公衆が受けた線量を減らす効果はありません。
排気の濃度限度は公衆の線量限度を担保するためのものですが、一定のシナリオに基づいて誘導されています。
放射性物質を使っていない時期に排気量を増加させる対策は、線量低減にはほとんど寄与せず、放射線防護上も適切なものだと考えられません。
半減期が短い核種を用いる場合や使用時間が短い場合には、空気中濃度限度との比較においても、主に曝露する時間帯の濃度がより重要になり、減衰した後に希釈させることの意義が乏しくなります。

これまでの計算例

MONITORING, CALCULATING AND CONTROLLING AIR CONCENTRATIONS
一日8時間の排気量で濃度を導出しています。

換気風量の現場測定

換気風量の現場測定法に関する研究
換気・空調設備の現場風量測定法SHASE-S 117:2010

排気モニタリングstack monitoring

Analysis of radionuclide concentration in air released through the stack of a radiopharmaceutical production facility based on a medical cyclotron

清掃作業者や公衆への放射線曝露量の推計

医療で用いたI-131の汚染物を減衰待ち保管により10半減期後に清掃工場に搬入する場合の清掃作業者や公衆への放射線曝露量の推計

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