基準撮影法
2009年に日本消化器がん検診精度管理評価機構により提案された基準撮影法が広く浸透しているようです。
DRデジタル撮影での線量推計例
240例を対象に行った調査では、実効線量として基準撮影法Iが4.4 mSv、基準撮影法IIが5.2 mSvと推定されている例があります。
出典
医療被ばく研究情報ネットワーク(J-RIME)
診断参考レベル(DRLs ) 2015の策定時に消化管透視の作業グループが作成され検討はされたものの、導入は見送られた。その後、診断参考レベルワーキンググループ(以下、DRL-WG)第3回会合(2017年12月開催)で、診療放射線技師がかかわらない透視検査では線量が高い可能性もあることなどから、「診断用透視」の作業グループを新たに立ち上げることとなり、DRLs 2015の2020年の改訂に向け消化管領域だけでなく、診断透視に関するプロジェクトチームとして活動しているそうです。
出典
レビュー
放射線被曝に関しては、Kato らはファントムを使った検討で、以前のミラーカメラ方式に比べI.I.TV では卵巣での被曝線量が約 1/4(0.33±0.09 mGy)と報告している 40)。現在は、間接 X 線は I.I.TV を使用している。丸山らの検討では胃 X 線検査撮影の実効線量は男性 3mGy、女性 3.2 mGyであった 41)。X線透視の実効性量は、男性 3.1mGy、女性 2.3 mGy であった。間接撮影による実効線量は男性 591μSv、女性 608μSv と報告している 42)。間接・直接 X 線の皮膚表面の吸収線量に関する実態調査の報告では、X 線被曝は、間接・直接による相違だけではなく、施設間較差もある。
引用されている研究例
丸山 隆司, 岩井 一男, 西沢 かな枝, 野田 豊, 隈元 芳一.X線診断による臓器・組織線量, 実効線量および集団実効線量