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クリアランスの測定及び評価の方法の認可に係る審査基準案に対する意見募集について
食品の放射能濃度の計測は、一回の測定でなぜ、不確かさが評価できるのですか?
放射性物質計測の不確かさの要因
放射性物質の測定でも様々な不確かさをもたらす要因があります。
その中で特徴的なものは、放射性壊変が偶然に生じる(=ある核種がある期間内に壊変するかどうかは、観察期間に依存しない)というものです。
このことから、放射性物質の量は指数関数的に減っていくことが説明されます。
放射性物質計測の統計学
二項分布
一方、ある期間にある核種が壊変するかどうかは、二つに一つの事象になります。
そのような核種が多数ある中での、ある期間での放射性壊変を計測では観察しています(=ある期間内の崩壊数は二項分布に従う)。
ポアソン分布
放射性核種の量は膨大で、ある期間内にある核種が壊変する確率は小さいことから、ある期間内の総壊変数は、ポアソン分布に従うと考えられます。
ポアソン分布ではある期間内の壊変数の期待値が、期待値分布の標準偏差に等しいことから、
一回の測定で、放射性壊変の偶然変動に基づく計測の不確かさが評価できると考えられています。
その他の変動要因に基づく不確かさは、一回の測定だけでは評価が困難です。
DAPとCTDI
EURADOS
解説例
Q:GUMには不確かさの評価法の基本的な方法しか載っていない。よって,同じ量を測定していても人によって 不確かさ評価方法が異なったりすることがあるが,それでよいのか?
記事作成日:2012/09/05 最終更新日: 2024/05/30