III. 線量限度とは何ですか?
線量限度は、計画被ばく状況で個人が受ける放射線被曝量を合理的な範囲でできるだけ抑えるために設定された線量値ですが、それは何を指し示していますか?
問題
1.これを超えたら直ちに命に関わる危険なレベル
2.安全を確保するための基準値
解答
2.安全を確保するための基準値
労働者の線量限度は100 mSv/5年です。
労働期間を50年間とすると生涯での線量限度は1Svになります。生涯での発がんのよる死亡リスクは多くても3.6%と想定されています。
公衆の線量限度は1 mSv/年です。
従って線量限度を少し超えたからといって直ちに命にかかわるということはありません。
線量限度を超えるか超えないかには関わらず、放射線を受けるとリスクが増加すると放射線防護上は、考えますが、リスクの増加の程度は、線量によります。
将来のリスクは?
安全とは、リスクの大きさが受け入れられる程度であることです。受け入れられる程度をどのレベルに設定するかは、社会が決めることなので、『安全とは、社会的合意に基づいて暫定的に決められる約束事』であり、それを上まわらないように管理すると考えられます。
記事作成日:2010/01/15 最終更新日: 2016/12/18