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0.2から0.25μSv/hに変動している例
グラフ
表
風で飛んでくる?
推計の方法
モニタリングからの推計
福島県による定時降下物環境放射能測定結果
定時降下物モニタリング結果情報
空気中濃度
8月の放射性セシウムの最大値(8/24まで)10 MBq/km2=10 Bq/m2/d
強風日を月に5日とすると…
月に50 Bq/m2再浮遊により降下50 Bq/m2の降下をどう考えるか?
強風日を月に5日とすると…
月に50 Bq/m2再浮遊により降下
50 Bq/m2の降下をどう考えるか?
10 m2の汚染時の高さ1 mの線量率
1.3[μSv/h]/[MBq/m2]
65[pSv/h]/[50 Bq/m2]
1日10時間だと
65[pSv/h]/[50 Bq/m2]×10[h/d]×365[d/y]=0.2µSv/y
毎月新たな降下が付け加わると、それに線量が追加
地面に座る?
β線も受ける?
接触部の皮膚の吸収線量
150 [nGy/h]/[kBq/m2]
7.5[nGy/h]/[50 Bq/m2]
約30[µSv/y]
体内の深さ1cmでの吸収線量
3 [nGy/h]/[kBq/m2]
約0.6[µSv/y]
50 Bq/m2の降下で増える内部線量
5 mBq/cm2の降下
表層1cmが汚染すると…
3 mBq/g
砂場遊びで20[mg/h]×10[h/d]×365[d/y]砂を摂取すると
年間で80[g/y]摂取するので
取り込む放射性セシウムの量は0.2 Bq/y
気にした方がよいの?
リスクの大きさは線量に依存
自然の線量とも比較?
モデル計算
条件に依存(砂漠だとよく舞い上がる)
地表面の汚染から受ける線量
線量率の変動要因
偶然変動
単位時間内に検出器で相互作用する放射線の数はポアソン分布に従う。
何故なら、放射性核種の数は膨大である一方で、ある時間内にある放射性核種が壊変し、放出された放射線が検出器に入射し、そこでエネルギーを失う確率はとても小さいから。
このため、単位時間内に検出器で相互作用する放射線の数の標準偏差は、単位時間内に検出器で相互作用する放射線の数に等しくなる。
時定数を長くしたり、評価単位時間を長くすると、値の変動は小さく出来るが、真の値の変動の追随が鈍くなる。
ポアソン分布に従う偶然変動内かどうかは、時間あたりに入射する放射線の数から判定できるが、グラフにすると見当がつく。
ポアソン分布
都内でのある一日での交通事故死亡件数が従うような分布。ある一人が、ある一日に交通事故で死亡する確率は小さいが、人口が大きいので、死亡件数が観測されうる状況は、放射線計測と類似している(=ある放射性核種が計測時間内に崩壊し、放出された放射線が検出器でエネルギーを失う確率は小さいが、放射性核種の量が(平常時でも)多い)。
気象条件
雨の降り始めの時期には放射性物質の降下量が多くなるので線量率が高くなる。
降雪時には地表からの放射線がシールドされるので線量率が低くなる。
温度が高くなると検出効率が低下する検出器では温度が上がると線量率が小さくなる。
逆に温度が下がると線量率応答が低下する検出を持つ測定器がある。
国産放射線サーベイメータの温度特性 (原子力機構福島技術本部 福島環境安全セ)○三枝 純、波澄 篤、清水武徳、 江尻 明、植頭康裕、木内伸幸、浅野智宏
屋内環境
週末に空調の運転が抑制されると次第に屋内のラドン濃度が増加し、線量率が増加する。
人工放射線
核医学検査を受けた患者さんからの放射線
感度のよい環境放射線モニタリングでのX線検診車からの放射線検出例
エックス線検診車の天井からの漏洩線量
最近、放射線モニタリング・ポストの値が上昇しています
環境中の放射性物質の移動が疑われる例(結局、原因は測定器の温度依存性補正の問題)
県北保健福祉事務所北側駐車場(2012年12月4日まで)
福島県による検証と対策
県北保健福祉事務所の可搬型モニタリングポストの測定値が上昇傾向にある要因について(中間報告)
県北保健福祉事務所の線量数値上昇で機器交換、ヒーター設置
その後(〜2012年3月4日)
より大きな空気中濃度の変動による影響例
福島第一原子力発電所周辺のモニタリングポストにおける空間線量率の一時的な上昇について
双葉町郡山
ただし、Cs-137の空気中の濃度が1 Bq/m3の場合の空気中のCs-137による線量率は0.1nSv/h程度だと考えられます。
3号機原子炉建屋上部で大気浮遊粉じん中の放射性セシウムの濃度が高かったことを報告している例
続報:福島第一原子力発電所 免震重要棟前 ダスト濃度上昇および身体汚染者発生
に関する原因と対策について
モニタリングデータ
環境防災Nネット【福島県情報】
関連情報
変動の説明例
可搬型モニタリングポスト及びリアルタイム線量測定システムで記録された 測定値の変動について
実際に確認したい?
モニタリングポストでは観測できない空気中濃度の変動を観測することで、変動の要因の原因に迫った調査例
それをモニタリングポストでの変動での観測(0.01µSv/h程度の変化)で試みた例
飽本 一裕.福島第一原発事故が及ぼしたセシウム起源空間放射線量率の福島県における経時変化と場所依存性
観測データ例
双葉郡郡山局(2012年)
富岡局(2013年2月から8月)
紅葉山局(2013年8月)
非破壊検査や医療由来
エックス線装置
福島県郡山市:2012年12月20日
東京都
非破壊検査による空間線量率の上昇は一時的かつ意図的,また一般的な生活では非日常的なものであり,1時間値の最大値とするには不適切なため,HP に公開する数値からは除外している.
石川県
非破壊検査による周辺への線量影響
パイルアップも観察されています。
香川県
モニタリングポストでの空間放射線スペクトルデータの活用
原因弁別法が述べられています。
モニタリングポストでの空間放射線スペクトルデータの活用(第 2 報)
より高電圧を使ったX線発生装置をより離れた場所で使用したのではないかと推測されるが、原因は特定できなかった
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福岡県
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No.1 現在空気中に浮遊している放射性物質の量について 公開日:2013.9.30