原子力発電所事故後の現存被ばく状況での放射線防護のカテゴリーの記事は、保健福祉職員向け原子力災害後の放射線学習サイトに移行中です。
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線量当量
放射線測定器の特性
体の前に付けた個人線量計
無限平面線源環境での個人線量計の応答
値の信頼性
清掃工場や下水処理場の労働者の放射線安全管理をしています。
労働者の外部被ばくは、個人線量計を用いています。
個人線量計は電子式でその場で値を読み取れるものと測定会社に値を読み取ってもらえるものを使っています。
線量は正しい?
報告値をそのまま記録してよいの?
個人線量計は、過大に評価をしていると聞きましたが、どういうことですか?
線量には、いくつか種類があります
実効線量
線量当量
空気吸収線量(空気カーマ)
他にもたくさんあります。
個人線量計は線量当量を示しています
線量当量は実効線量を代用するものです。
線量当量は実効線量を安全側に推定しています。
線量当量
実用量です。
実用量とは、測定に用いる量であることです。
測定に用いる量であるということは、測定に使えることを意味します。
実効線量
防護量です。
防護量であるとは、規制に用いることを意味します。
結論
放射線管理では、線量当量を実効線量と見なすとの考え方が採用されています。
より細かい解説
線量当量も種類があります
周辺線量当量
平行ビーム場のスラブ球で値付けしています。
平行ビーム場であるとは、放射線が一定の方向で飛んでくることを意味しています。
環境測定は周辺線量当量が用いられています。
方向性線量当量
放射線計測器に入射する放射線の方向を考慮した周辺線量当量です。
入射する方向によって応答が異なる放射線計測器で用いられます。
個人線量当量
平行ビーム場の球スラブで値付けしています。
スラブとは立方体の水を意味しています。
立方体の水で人間を模擬しています。
個人線量計は個人線量当量が使われています。
個人線量当量は、平行ビーム場のスラブで値付けしていますので、
前方からの平行なビームを全身に受けることを想定しています。
体が遮へい?
背面からの放射線を正しく測っている?
Cs-137からのγ線は、水として厚みが60 cmあると1/10になる程度の個々のガンマ線粒子(サイズや重さは持たない)のエネルギーがあります。
体の厚みが薄いと大きな影響は与えません(=あまり減弱しない)。
診断領域のX線(簡易的に30keVの単色X線にしています)とCs-137からのγ線および治療領域のX線(簡易的に10 MeVの単色X線にしています)を水に入射させたときの水の中での吸収線量の深さ分布を示しています。
地表からの放射線を正しく測れる?
局所的な(=100 m2の正方形の)汚染では、大柄な人がいると応答が75%に低下します。
(1000 m2の正方形の)汚染では、大柄な人がいると応答が9割程度に低下します。
ビルドアップ?
背面からの放射線を正しく測っている?
後方散乱?
体があると後方散乱が増える?
前方からの平行ビームの例
線量当量で管理してよいと考えられます
地表汚染では放射性セシウムに対してファントムの有無は大きな(=放射線管理上の考慮が必要な程度)影響を与えないと考えられます。
例外
IVRや核医学でのリングバッジでは、過小評価することが考えられます。
IVRで使うリングバッジは、患者からの散乱線が入射する掌側の皮膚の基底細胞への線量を指での減弱により過小評価すると考えられます。
核医学で使うリングバッジは、取り扱う放射性医薬品からの放射線が入射する掌側の皮膚の基底細胞への線量を過小評価すると考えられます。
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地表面の汚染から受ける線量
皮膚に付いた汚染から皮膚が受ける線量
その他の問題?
清掃工場や下水処理場の労働者の内部被ばく?
空気中濃度測定のニーズはありますか?