用語 こ/I

国際放射線防護委員会
International Commission on Radiological Protection

略称はICRP

ICRP勧告

ICRP勧告 日本語版シリーズ PDF無償公開のお知らせ

参考資料等

ドラフト

Radiological Protection of People and the Environment in the Event of a Large Nuclear Accident

大規模な核災害後の人々と環境に対する放射線防護

Key Parts of Draft Report on Radiological Protection of People and the Environment in the Event of a Large Nuclear Accident now Available in Japanese

要約

この出版物は、チェルノブイリと福島の経験に基づき、大規模な原子力事故の場合に人々と環境を保護するための枠組みを提供します。事故後の早期の対応は「緊急時被ばく状況」でのものであり、事故後の長期にわたる回復過程は「現存被ばく状況」に該当すると考えられます。原子力事故は、施設の近傍を超えた範囲に、健康で穏やかな生活を損ないかねない状況をもたらします。放射線被ばくを減らすための対策の方向性は比較的単純な構造となり得ますが、実際の放射線防護は、合理的かつ持続可能な生活条件を提供するために、放射線によるものとそれ以外の関連要因によるものの双方のあらゆるリスクや影響を注意深く考慮する必要があります。どちらの被ばく状況においても、目指すべき目的は、対策方法が正当なものであることと参考レベルを用いた放射線防護の最適化という基本原則により達成されます。 緊急対応は、迅速で即応性のある意思決定と行動を特徴としており、多くの場合、情報がほとんどない中でなされる必要があります。この対応は、実際の状況に最も近い想定でなされた緊急時の対処に関する行動計画に基づかなければなりません。緊急防護対応を解除するという決定は、時間が経過による状況の変化を反映させる必要があるでしょう。緊急状況が制御された後に、回復のプロセスが始まることになります。このプロセスでは、個々のライフスタイルを放射線被ばくを制御するための重要な要素とする必要があります。個人が自分の生活について十分な情報に基づいた決定を下すことを可能にし、放射線防護文化の発展を可能にするための専門知識と情報を共有を可能とするような状況や手立てを提供することは行政当局の役割です。 ICRPは、行政当局が緊急事態および回復過程の放射線管理に関してすべての段階で主要な代表的ステークホルダーを巻き込み、参画させることを推奨します。

要点

・活動と行動を組織化するために、委員会は緊急被ばく状況として管理される緊急時対応と、既存被ばく状況として管理される回復プロセスへの移行を区別して扱います。
・すべての影響(放射線、非放射線、社会、経済、環境)を考慮して、参考レベルを適用した防護の最適化の原則を適用することは、緊急対応によるマイナスの影響を軽減し、回復期の被災地の生活環境を改善するために不可欠です。
・緊急被ばく状況において、緊急対応にあたるスタッフや住民を放射線防護から守るために、一般に参考レベルは100 mSvを超えて設定してはなりません。一方、人命救助や壊滅的な状態を防止するためにはより高い値を容認せざるを得ないこともありえます。
・回復プロセスの間に長期の汚染地域に住んでいる人々のために、放射線防護の最適化を継続することで放射線曝露の漸減するでしょう。 すでに得られた改善を踏まえて継続的な改善に視するように参考レベルを見直すべきです。参考レベルは、集団における実際の線量分布および長期にわたる既存被ばく状況でのリスクの耐容度を考慮して、委員会が推奨する1〜20 mSvの範囲内またはそれ以下であるべきであり、一般に年間10 mSvを超えて設定する必要はありません。防護の最適化の目的は、年間1 mSv程度のレベルへの事故による追加放射線曝露を徐々に減らすことです。
・回復過程における公衆と環境の保護のために、委員会は、実際的な放射線防護法を編み出し、個人が自分の生活について情報に基づいた決定を下すことを可能にするための放射線防護文化を醸成するために、関係当局、専門家、および関係者が協力して経験と情報を共有する「共専門」アプローチを推奨します。


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更新日:2019年08月22日 
登録日:2015年06月26日 

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