用語 よ/L
余命損失
|
どちらがよいか選ぶときに損か得かが気になる… | |
比べることが大切ですね | |
リスクはゼロにできないから定量化して欲しい | |
余命損失を使うとよいのでは | |
1ベクレル食べると、子どもだとだいたい1秒で大人だとだいたい0.1秒の余命損失ですね | |
最初は難しいと思ったけど、これだと食べることのリスクの大きさを感じられますね。子どもと大人でリスクの違いを見られるのも良いです | |
普段食べている食事中の放射性物質の量から簡単に推計できますね |
余命損失のような厚生経済学の手法は、効率性を判定する道具としてはよいと思うけど、前提となる公平性が確保されていないと、とても受け入れられません | |
何が正義かをきちんと考えて使って欲しい | |
リスクがたかだかこの程度だと何も考えずに言うのはやめて欲しい… |
内部被ばくのことを心配していましたが、これで3年間の線量によるリスクを計算すると初年度の外部被ばくが3ミリシーベルトだと3年間での線量からは、余命損失は18時間程度になりそうです |
実際には、その曝露でがんを発症した場合には、その方の損失余命は数年単位などになります。
曝露集団でのlife expectancyが、どの程度失われるかの指標です。
致死性がん以外の疾患が放射線により引き起こされることのリスクは考慮されていません。
コーヒーの余命損失で示されていたのを取りやめた例は、当初、コーヒーによる膀胱がんのリスクの研究(Cohen BL, Lee IS. A catalog of risks. Health Physics. 1979;36:707–722. )に基づいて記述していたようです。
この計算では、コーヒーによる健康増進効果を示すとされる論文は考慮されていません。また、コーエン先生らは、膀胱がん以外のリスクは考慮していないことを明示しています。
A Catalog of Risksで示されている考え方です。
定常状態を仮定し、カフェイン摂取者が膀胱がんで死亡する確率(1億8千万人のコーヒー摂取者を一年間観察し、そのうちの膀胱がんで死亡する確率(=(1,450+1,350)/180M))を計算し、膀胱がんで死亡する場合の余命短縮に得られた確率をかけて平均余命短縮を計算している。
毎日コーヒーを2杯飲むとすると、30年間に飲むコーヒーは、約2万杯なので、
一杯あたりでは、約20秒になると考えられます。
この計算では、コーヒーによる健康増進効果がもたらされるとする研究成果を考慮していません。
このような計算は、日本では比較的濃度が高い、米のヒ素やカドミウムの摂取でも同様に行うことができます。
ここでの計算は放射線のリスクが小さいのでそれを受け入れるべきとの考え方を提示するために用いているのではありません(このような計算には大きな不確かさを含みますし、リスク認知は主観的なもので、それぞれの感じ方を尊重する必要があります)。
喫煙、コーヒー、緑茶、カフェイン摂取と膀胱がん発生率との関係について
Palatini P., Fania C., Mos L., Garavelli G., Mazzer A., Cozzio S., et al. (2016). Coffee consumption and risk of cardiovascular events in hypertensive patients. Results from the HARVEST. Int. J. Cardiol. 212 131–137. 10.1016/j.ijcard.2016.03.006
Association of Coffee Drinking with Total and Cause-Specific Mortality
Coffee Drinking and Mortality in 10 European Countries: A Multinational Cohort Study
Coffee consumption and health: umbrella review of meta-analyses of multiple health outcomes
Association of Coffee Drinking With Mortality by Genetic Variation in Caffeine Metabolism Findings From the UK Biobank
コーヒーの摂取が死亡リスクを低減させることが観察されています。
リスクと付き合う難しさが表れていますね…。 | |
リスクはないことにはできないけど、リスクがあるというのが耐えがたいこともあると思う | |
リスクを押しつけられたくない | |
でもリスクは分け合うしかなさそう… | |
フェアさを大事にして正義が実現できるようにして、その限界も示した上で余命損失を使うのがよいと思う | |
原子力発電所事故でのリスクの話は前提を大切にしてほしい… |
余命損失はリスクの存在を無視していない考え方ですね | |
リスクがあると考えて計算しています | |
絶対安全だから大丈夫とする説明からは遠いものですね。余命損失は、放射性物質に限らず、化学物質などのリスクを、それによって病気になり寿命が短くなる確率を日数で表す手法だと思います | |
放射線は様々ながんで致死リスクを増加させることが知られていると思います。甲状腺がんと白血病だけを対象にしたものでしょうか? | |
原爆被爆生存者の疫学調査の結果に基づいているようです。このため、甲状腺がんと白血病以外の悪性腫瘍も考慮されています | |
ICRPの名目リスク係数を無批判に使っているのですか? | |
ここで示されている結果では、 放影研の疫学調査結果を吟味した結果、DDREFを用いずに、線形の ERR を使って、被曝時年齢別の損失余命を計算しています | |
心臓疾患や胃腸疾患などの他の病気による影響は考慮されていますか? | |
原爆被爆生存者の疫学調査では、放射線が循環器疾患のリスクを高めると考えられる結果が得られていますが、ここでの計算では考慮されていません | |
循環器疾患は現時点では影響が観測可能なのは500 mSv程度であるようですので、癌よりリスクが低いと思いますが、循環器疾患のリスクも加味すると3割程度結果が異なることになりそうです |
原子力発電所事故では甲状腺がんは主に子ども達が罹患します。集団の平均である余命損失を用いると、子供のリスクを過小評価するのではないでしょうか。(平均)余命損失で片付けてほしくないです。 | |
余命損失で片づけるわけではありませんが、今はきちんとしたリスク評価さえやらずに、わからないくらい小さいから大丈夫と言っているだけだと思います。なので、科学的に認められているリスク評価手法である損失余命で年齢別に評価したほうがいいと私は考えています |
既に甲状腺がんに罹患してしまった子ども達やその親御さん達の心境はどのように思われますか? | |
放射線によりがんになってしまった場合には、その方にとっては、余命短縮が大きくなるのはそのとおりですね。同じ発症でも発症年齢が異なることによる違いは、発症時の余命短縮で考慮されていることになると思うけど、ある曝露による、リスクが受け入れがたいのであれば、その曝露を避ける以外に方法はないと思う |
余命損出は功利主義がベースになるので、本来は、社会正義を目指しているとしても、冷たい印象を与える限界もあります | |
放射能(毒物をまかれた)の影響は他のたばこ、食事、運動不足(自己責任)等の成人病による余命損失と同一的に扱う事には疑問がありませんか? | |
リスク認知の主観性だけではなく、それ以前に重要なこととして、前提としての公平性が担保されていないと、リスク比較は意味がなくなるので、余命損失の出番はないと思う | |
罹患してしまった場合に、何が原因かは、原因確率分析で考えることができると思うけど、そのためにはバックグラウンド・データが不可欠ですね | |
バックグラウンド・データを得ることはメリットだけではなく、もしかしたら大きいデメリットもあるかもしれないので、フェアにデータを得るには、理解と合意が得ることが大切だと感じます |
最初の表だけでは、実感としてよくわかりません。例えば100Bq/kgの食材を摂取し続けた場合はどうなりますか? | |
12歳の子供が一日2kgの食品を摂取すると仮定すると、一日に摂取する放射性セシウムの量は200Bqとなるので、年間だと約8E+4[Bq/y]になります | |
1[Bq]の摂取で1.3秒の余命損失なので、年間の摂取で約1E+5[s]の余命損失になります | |
これは1回1Bqを摂取した場合ですか?それとも毎日1Bq摂取した場合ですか? | |
100Bq/kgの食材を毎日2kg摂取した場合です | |
摂取した放射性物質が体外に排出される事は考慮されていますか? | |
経口摂取した放射性物質による線量はコンパートメント・モデルを用いた体内挙動模擬などにより推計されていて、体外への排出も考慮されています | |
体外に排出されることに伴う、体内の生物学的半減期の年齢差は考慮されていますか? | |
考慮されています | |
その食事を10年間続けると、余命損失が30時間程度になるのですね。1日あたり10[Bq]を摂取した場合は、どうなりますか? | |
この計算と比べると一日に摂取する放射性セシウムの量が1/20なので、同様に10年間続けた場合の余命損失は1.5時間になりそうです | |
どこかの時点で体内のセシウムが排出と摂取で平衡する時期があるはずですが・・・ | |
体から出ていく量は、体内残存量に依存するので、同じ量を食べ続けると、次第に日々の排出量が増加し、摂取量と等しくなると考えられます |
BqやmSvの単位に期間(年、日、生涯)の単位の記載が無いのは、どうしてですか? | |
Bqの時間の単位があるのは、単位時間あたりの率を示します。この表の放射能の量が率で示されていないのは、摂取期間を関心の対象にしていないからです | |
20年間で○○Bq摂取した場合は、どうやって計算すればよいのですか? | |
岡先生がなされた方法にならうと、摂取パターンを考えて計算することになりそうです |
放射線が原因でがんになった場合を考えると、確率で考えることに意味がないように思ってしまう… | |
発症した人にとっては、確率が1だったので、その確率が1万分の1と説明されても納得しがたいということですね | |
あるリスクを避けようとすると、別のリスクが増えることもあるので、確率で考えるしかないのでは… | |
気持ちの問題を扱うことの難しさに自覚的であることも必要だと思う |
大事なのは何らかの『疾患にかかる確率』ですよ!余命ではありません!疾患にかからないようにすることが最大の関心事なのです | |
情報の質としては等価で、より大きな情報量を提供しています | |
等価という言葉は正しくなく、何らかの係数に比例するという事でしょう | |
余命損失は『疾患にかかる確率』も情報として用いて算出しています | |
『疾患にかかる確率』から余命損失をどのように換算しているのか、その係数を知りたいです | |
岡先生の資料などを読まれるのはいかがでしょうか |
どの疾患までを対象にするのでしょうか? | |
余命損失の計算で使った情報に依存します | |
何でも前提に依存するので、前提を吟味するのはよい態度だと思う | |
放射能の影響が認められているのは甲状腺がん、白血病、白内障だけで、それに限って計算しているとすれば、得られた損失余命は素人に大きな誤解を与える欺瞞ではないでしょうか? | |
計算結果は限界も合わせて提示することが重要だと思う | |
騙されてしまう人が多すぎるような気がします | |
皆さん疑り深いのでは… |
リスク係数は年齢にも依存しているので、年齢別のリスク評価が必要ではないでしょうか? | |
余命損失はリスク係数の年齢依存を考慮しています |
罹患したからと言って寿命が短縮するものと短縮しないものがあります。 | |
白内障への罹患も、本人にとっては放射能の影響としては不都合な事ですし、治ったとしても、治療中の期間や、手術によってもたらされた副次的な障害や負担、さらには精神的な不安等は損失余命では考慮されていないのではないでしょうか | |
限界があるのは明白なので、損失余命は”矮小化”や”欺瞞”という事になりませんか?更に対象としていない疾患が多い・・・ |
放射線によりがんを発症した場合には、それが原因で死亡しないとしても、被る損害が小さくないように思えてしまう… | |
死亡がエンドポイントとなっているWTAが過小評価ではないかという懸念ですね | |
それがどの程度過小評価になっているかは、WTAの計測を試みた調査で回答者なり市場行動者なりが、死に至らない損害を意識していたかどうかによりそう | |
死亡に至るものとそうでないものの不利益を分離する方が難しいだろうと考えて、死亡の周辺にある様々な被害を含めた金額と解釈して使う考え方と死亡にかかわるWTAと別に病気や障害のWTAを測って両者を足してリスク全体のWTAとしている研究があるそうです | |
死亡にかかわらないWTAを加えたとしても、WTAそのものの不確実性が大きいのかもしれませんが、死に至らない損害をとても大きなものだと考えておられる方はきちんと考えて欲しいと思われそうです | |
ICRPはリスクとしてデトリメントを考えていて、非致死的損害を含めていることになります | |
被った不利益をフェアに評価することが可能とはとても思えない… | |
何でも限界があるので、使う場合には、限界を意識することが重要だと思う。でも現実的な政策論議をする場合にはなんらかの指標だと思う |
嶋田和真、甲斐倫明.生涯調整生存年を用いた放射線健康リスク指標の検討
Calculating disability-adjusted life years (DALY) as a measure of excess cancer risk following radiation exposure
下村遼平、島田洋子、米田稔.性・年齢・職業別外部被曝リスクの評価
ヒラメのKudoa septempunctataに係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)についての意見・情報の募集について
人命を金銭換算するのがいいとは思っていませんが、何らかの判断材料が必要だと思う。現実問題として、1 mSvに戻せといっても財源がなければ実施できません。損失余命に基づく費用便益分析は米国式の合理的な手法なので受け入られにくいのは理解できますが、そうやって政策の効果を検証していかないと、いつまでたっても恣意的な政策決定も税金の無駄遣いもなくならないと思います。 | |
どのように考えられそうでしょうか? | |
他人の所有地を有害な物質で汚染したら、原状回復するのが基本だと思います。それができない場合は一時的にも、その土地に変わる新たな土地を提供すべきでしょう。 除染するかどうかを考えるのであれば、この場合だと、新たな土地と新たな家、場合によっては避難の費用も見積もるべきであり、職を一時的に失ったり、精神的なストレスも発生することも考慮すべきです。単純な話ではないと思います。 | |
正義の実現のための課題ですね…。環境経済学はこの難問の解決に貢献できるのだろうか。 |
自然放射線曝露の地域変動よりも小さい程度の線量に対する架空のリスクに関して、cost-benefitを議論すること自体がナンセンスとのご意見がありました | |
一瞬そうかなと思ってしまいます | |
でも、例えば1年間に受ける線量の総量を、合理的に可能な限り減らすという目標を立てたときに、費用のあまりかからない対策からやって、追加費用が追加便益を上回るまでやるというのが、うまいやり方だとしたら(公平性の問題を別にすれば)、1つ1つの対策が減らす線量がいかに小さいとしても、その費用と便益を議論すること自体はナンセンスとは言えないと思う | |
どこまで小さくてもやるのかと言われれば程度の問題と言うほかありませんが、自然放射線曝露の地域変動より小さいというのは費用・便益を議論しない理由にはならないと言うことですね | |
この方法論は「どんなに僅かな放射線曝露でもリスクがある」ことを前提にしていますが、放射線対策を優先すべきとの結論を導くとは限らないことも自明でしょう |
余命損失の計算では、その人に平均余命があとどれくらい残っている前提なのでしょうか? | |
主な年齢の平均余命の例です |
数字を使う場合には、不確実性がどうなっているかも気になるところです | |
本当はリスクが小さくても動物実験などに由来する不確実性が高いものの方が損失余命が大きくなるかもしれないことをどう扱うかですね | |
リスクの大きさと信頼性を合わせて考えるMOE(Margin of Exposure:曝露マージンというツールを活用して、UFs(不確実係数積)と比較することも考えられるでしょう |
ICRP 103では(161)項で「 集団実効線量は,放射線の利用技術と防護手順を比較するための最適化の手段である。疫学的研究の手段として集団実効線量を用いることは意図されておらず,リスク予測にこの線量を用いるのは不適切である。その理由は,(例えば LNT モデルを適用した時に)集団実効線量の計算に内在する仮定が大きな生物学的及び統計学的不確実性を秘めているためである。特に,大集団に対する微量の被ばくがもたらす集団実効線量に基づくがん死亡数を計算するのは合理的ではなく,避けるべきである。集団実効線量に基づくそのような計算は,意図されたことがなく,生物学的にも統計学的にも非常に不確かであり,推定値が本来の文脈を離れて引用されるという繰り返されるべきでないような多くの警告が予想される。このような計算はこの防護量の誤った使用法である。」としており、余命損失は誤った使用法だとしています | |
リスクの過大視が不安をもたらすという懸念ではないでしょうか | |
リスク推計に限界があることは理解可能であり、ツールの限界を理解して用いることで回避可能だと思うけど… | |
人々はゼロリスクを求めているわけではないと思うけど、どのような場を設定し、どのような文脈で、どのように情報を伝えるかが重要ではないかな |
R. Paul Guillerman. Image Gently Communication
マンモグラフィ乳癌検診(2年間隔)の利益リスク分析―罹患数モデルとBEIR VII報告による再評価―
2 年間隔マンモグラフィ検診の利益リスク分析
検診における安全性の担保 : 原発事故から学ぶ放射線の安全性確保
医療被曝におけるリスク・ベネフィット分析
医療被ばくの利益(効果)とリスクの科学的解析
FDGPET/CT の被曝リスク評価
がん検診における放射線安全の担保 -低被曝 CT 肺癌検診を中心に-
特定死因を除去した場合の平均余命の延びの推移
WHO日常的なリスクによる損失余命比較
The risk estimate shows the exposed person’s risk of exposure induced cancer death (REID), the expected length of his/her remaining life, the mean loss-of-life (LLE) and the mean loss of life in case that the radiation induced cancer is realised (LLE/REID).
Loss of life expectancyとは何ですか?
リスク管理とリスクコミュニケーションの科学
発がん性物質への曝露がもたらす発がんリスクの損失余命による表現―生命表を用いた換算―
EQ-5D-5L Value Sets
Update April 2015: link to Japanese publication added
放射線被ばくに伴う損害(デトリメント)
東電福島第一原発事故の緊急作業従事者に対する厚生労働省の対応について<資料編>
日本産業衛生学会.許容濃度等に関する委員会:電離放射線の過剰がん死亡生涯リスクと対応する線量レベルの評価値(暫定)の提案理由(2012 年度)
「損失幸福余命」という新たな指標の開発と福島災害後のリスク比較への適用
Social issue
キーワードの例
・決定しきい値(決定限界)
・不確実性のロンダリング装置(としての統計学?)
・ALPS treated water
・シングル・ボイス
・電子スピン共鳴法を用いた線量推計
・非医療目的での放射線を利用した人体のイメージング
・福島県産の食材の検査
・干し柿にすると…
・食品の出荷制限の解除
・線量拘束値 dose constraint
・原子力発電所事故後の体表面スクリーニング
・体外計測 external counting
・ALPS treated water ALPS treated water
・規制免除 exemption
・自然放射線の対策は必要?
・メンタル・ヘルス活動と地域の文化
・ホット・パーティクル hot particle
・子孫核種 progeny nuclide
・原子力発電所事故後の体表面スクリーニング
・余命損失 Loss of life expectancy
・県民健康調査 Fukushima Health Survey
・安定ヨウ素剤 stable iodine tablets
・サブマージョン submersion
・放射線リスクコミュニケーション 相談員支援センター Support center for social workers engaged in recovery from the nuclear disaster
・薪ストーブをめぐる近隣トラブル
・不当表示 misleading representation
1年間の被ばく量 (外部+内部被ばく) |
損失余命 | ||
20~34歳 | 10~19歳 | ||
事故年度 | 3.0 mSv※1 | 1.8日間 | 3日間 |
次年度から | 1.0 mSv※1 | 0.6日間 | 1日間 |
自然放射線 | 2.0 mSv※2 | 1.2日間 | 2日間 |
医療被ばく | 3.9 mSv※2 | 2.3日間 | 3.9日間 |
※1 UNSCEAR 2013 Report ;EFFECTIVE DOSES IN JAPAN FOR THE FIRST YEAR
※2 2008年国連科学委員会(UNSCEAR)報告書「生活環境放射線」
放射線モニタリングデータをもとに、福島県内に滞在したときの追加被ばく線量を計算してみましょう。
昨年 12 月に 2013 年度環境省研究事業の成果報告会が東京で開かれ,今中が本節のような内容を発表したところ,専門委員から「低レベル被曝量域での科学的に不確かなリスク係数を用いてガン死数の見積もりを行うのはいかがなものか」とか「ガン死リスクを数値で表す場合には,今中先生も表現に気をつけて下さい」といったコメントをいただいた。
今中哲二.飯舘村住民の初期外部被曝量の見積もり
食品中のヒ素に関するQ&A
ヒジキに含まれるヒ素の低減に向けた取組
食事に含まれる砒素と肺癌に関係があると聞いたのですが…【喫煙との相乗効果でリスク上昇の可能性】
長島光一.原状回復請求訴訟における特定 ―除染請求の可否をめぐって―
Global Health Observatory (GHO) data
Q.PCXMCの2.0にRisk assessmentが導入され、
が表示されるようになりました。
たとえば胸部P-A 30歳 男で計算した場合に、
となりました。
これらはどのような意味があるのでしょうか?
A.
LLEはその対象者が放射線誘発の何らかの致死性がんを発症することの平均余命短縮です。
LLEはREIDとLLE/REIDから計算されます。
REIDは、その致死性がんがこの放射線照射で誘発されるリスク(=確率)です。
LLE/REIDは、その対象者がこの放射線誘発の何らかの致死性がんを発症し、それによる余命短縮の大きさです。
「胸部P-A 30歳 男」の場合には、
と考えられるということです。
LLEでリスクの大きさを考えるのは、リスクセンスを養うという上からは有益そうでしょうか?
LLE/REIDやREIDは性や年齢をある程度考慮した値が、PCXMC2.0では用いられています。
もっとも、そもそも不確かさが大きいので、だいたいのリスクの大きさという目安で使われるのはいかがでしょうか。
スマートフォン | デスクトップ